・考


EOS 5D Mark IIが2110万画素になって

 キヤノンのプロ用高解像度デジタル一眼レフは1Dsの1110万画素(画素ピッチ8.8μm)→1Ds Mark IIの1661万画素(画素ピッチ7.2μm)→1Ds Mark IIIの2110万画素(画素ピッチ6.4μm)と画素を細分化して画素数を増やしてきました。
 ユーザー側からみると、APS-C中級機で高画質が確認できた撮像素子のフルサイズ化を3年ごとに粛々とスケジュールどおり行なうということで、安定した高画質が常に保証されているものでした。

 廉価フルサイズ機についても、私はこのパターンを1Ds系よりは常に少ない画素数で(1600万画素の1Ds Mark IIに対して1200万画素の5D→2100万画素の1Ds Mark IIIに対して1600万画素の5D後継機と)続けるものと思っていたのですが、ソニーのα900(2481万画素)の発表の影響か、1200万画素の5Dの後継機は(1600万画素ではなく)1Ds Mark IIIと同じ2100万画素の5D Mark IIとして登場しました。

 意外でしたが結果としては、5Dの1200万画素からは約1.65倍の画素数になったのですから解像感のアップは誰にも実感できるもので、大きく精細なプリントで自分の作品を見せたいと考えているような層には歓迎されるでしょう。
 今後フルサイズのフラッグシップ機と廉価機は同じ画素数でフラッグシップ機の発売の後しばらく間をおいて廉価機が発売されるというパターンになるかもしれません。

 報道やスナップ主体で暗所高感度性能や連写性能が重要な方々と異なり、風景撮りや物撮りでの高精細画像を求める私などは、同じ画素数で同じような高精細画像が得られるなら、ボディの性能差よりむしろできるだけ小型軽量機のほうがいいと考えているので、1Ds Mark IIIを5D Mark IIが発売されていても購入したかどうかは疑問で同じフルサイズ同じ画素数で半値どころか三分の一近い価格で購入できそうな5D2を選んでいたと思います。

 キヤノンは、高解像度フラッグシップ機としての次機1Ds Mark IV(?)は他社の2481万画素機を上回る2650万画素機(他社の動向によっては3000万画素超機)でしょうが、計画を前倒しして早期に発売するのでしょうか、それとも粛々とスケジュールどおりでしょうか?
 フルサイズ2650万画素では画素ピッチは5.7μmとなり、これはAPS-C機の40D / Kiss F(1010万画素)と同じ画素ピッチ(3000万画素超でもKiss X2と同じぐらいの画素ピッチ)なので画質に問題はないでしょうから、決断すれば早期に発売することも可能でしょう。高価な1Ds Mark IIIを買ってまだローンが残っている身としては、5D Mark IIの存在とともに、1Ds Mark III後継機の動向は気になります。

 ただし狭ピッチ化による「回折」の悪影響のことも考えなければなりませんから、フルサイズの撮像素子だからといって画素数を増やすために際限なく画素ピッチを狭くはできませんので、これ以上画素数を増やすには撮像素子自体のサイズをフルサイズより大きくするとかの根本的な見直しの時期がいずれやってくるでしょう。

 ●現在のキヤノンのAPS-C機は40D / Kiss F(1010万画素 - 画素ピッチ5.7μm)とKiss X2(1220万画素 - 画素ピッチ5.2μm)と50D(1510万画素 - 画素ピッチ4.7μm)の画素数3種並売ですが、Kiss X2の画素ピッチ5.2μm画像は良いとしても、50Dの画素ピッチ4.7μm画像には私はまだ不安があります・・・

2008.10.18 DAIGA
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