・考


「ミラーレス一眼」の躍進


パナソニックLUMIX G1に続くオリンパスE-P1とパナソニックGF1の、特に、薄型単焦点レンズとのセットが市場で好評のようだ。

フィルムカメラ時代に高画質コンパクトカメラが必要とされ使われていたように、デジタルになっても一眼レフと同等の画質で小型・薄型となるカメラが待望されていたし、それがレンズ交換可能にもなっているわけだから(たとえ一部機能的に一眼レフに劣る面があっても)、好評なのは当然とも言える。

改善されつつあるとはいえAFスピードなどは一眼レフにはまだ及ばないが、一眼レフとは違った楽しみをもたらすカメラとして高画質な散歩用あるいはロケハン用カメラに最適だろうし、動画カメラとしては一眼レフより使いやすい。


OLYMPUS E-P1  PANASONIC G20mm F1.7


ここで確認しておく必要があるのは、デジタルカメラでは
1. 高精細な画像を得るためには撮像素子の画素数は多いほうがよいが、
2. 高階調な画像を得るためには撮像素子ひとつひとつのサイズが大きいほうがよい、
ということだ。

これは撮像素子にとっては相反する要求で、例えば、その撮像素子のサイズ面積を一定に保って画素数を増やしていけば、当然、ひとつひとつの素子は小さくなるし、画素数を同じにして素子ひとつひとつを大きくするには撮像素子のサイズ面積を大きくしなければならない。
したがって実際のデジタルカメラ選択では、撮影の目的(大プリント用とか暗所での高感度撮影用とか)を考え、撮像素子の画素数とひとつひとつの素子の大きさとのバランスを勘案しながら、目的に適した撮像素子を採用しているカメラを選ぶことが必要になるのだが、その撮像素子のセルひとつひとつの大きさはカメラメーカーは公表していない。
そこで、撮像素子の面積と画素数からセルひとつひとつの間隔を計算し(カメラメーカーも機種によっては公表しているが)、それ=「画素ピッチ」が広いか狭いかからセルひとつひとつの大きさの差を推定するしかないが「画素ピッチが狭くなるほど高画質を保つのが難しくなる」と考えていてよいと思う。

例えば同じ約1200万画素の撮像素子ということなら
フルサイズ例 = CANON EOS 5D:35.8×23.9mm:1272万画素8.2μm
APS-Cサイズ例 = NIKON D90:23.7×15.7mm:1221万画素5.5μm
  4/3サイズ例 = OLYMPUS E-620:17.3×13.0mm:1219万画素4.3μm
となるが、これを
APS-Cサイズ例 = CANON EOS 7D:22.3×14.9mm:1790万画素4.3μm
と比較すると興味深い。

これについては、前回2009.8.24の考察【コンデジの「高画素数化=狭ピッチ化」の流れに変化?】 でも触れたが、コンデジのあまりの高画素数化(=狭ピッチ化)が画質向上のためにはならず、むしろ画質の劣化を疑われているようなことがあるが、プロやハイアマチュアの使用機種で同じ愚を繰り返してはならないと思う。

細密印刷や大プリント用に高画素が必要な場合でも画素ピッチ6μmぐらいは確保してほしいし、散歩・ロケハン用でも画素ピッチ4μmぐらいは確保してほしいと、フィルムカメラからデジタルカメラへの転換期に写真を撮り続けている者として、考えている。

「ミラーレス一眼」でも参入会社が増えて競争が激化してもここ(あまりに狭画素ピッチにすることはない)は譲らないでほしいし、プロやハイアマチュアは、いたずらな画素数競争にこの新しい可能性のあるスタイルのカメラまでもが巻き込まれないように、注視していようではないか。

2009.12.18 DAIGA


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